プロキシ(proxy)のメリットとデメリット

プロキシのメリット

匿名性を確保できる

プロキシを通さずにインターネットへアクセスした場合、 アクセス先ではIPアドレス、ホスト名、使用OS、ブラウザなどの様々な情報を取得できます。 悪意のある者がこれらの情報を悪用する可能性もあります。 プロキシを通すことで、これらの情報はWebサーバーには伝わらなくなり、 匿名性を確保できます。

キャッシュによるWebサイトの高速表示

プロキシのキャッシュ機能によって、 Webサイトの表示が高速化されるケースもあります。 キャッシュとは、 一度見たWebサイトのデータを一時的にコンピュータ内に保存しておく機能です。

特に企業内ネットワークで利用するプロキシで、 多くの利用者が同じWebサイトを見る場合には効果を発揮します。

フィルタリング

プロキシを使ってWebサイトのフィルタリングを行うこともできます。

フィルタリングには「ブラックリスト方式」と「ホワイトリスト方式」の2つがあり、 ブラックリスト方式は、有害なサイトや閲覧させたくないサイトをリスト化し、 そのらのサイトへのアクセスを遮断する方法です。 ホワイトリスト方式は、閲覧可能なサイトをリスト化し、 そららのサイトへのアクセスのみを許可する方法です。

こうしたフィルタリング機能を使って、 企業ネットワーク内の社員が、閲覧できるコンテンツを制限することもできます。

プロキシのデメリット

公開プロキシのセキュリティの問題

セキュリティ

公開プロキシは誰でも利用できるプロキシですが、 無料で利用できるプロキシには個人情報を抜き取ることを目的とした プロキシも多数存在します。 これらの悪意ある公開プロキシを通してIDやパスワードを入力した場合、 その情報が盗み取られます。
ですから、公開プロキシを利用する場合は、 十分に注意する必要があります。

さらに、サイトによっては公開プロキシからの利用を制限している場合もあります。 例えば、Wikipediaでは公開プロキシを通した情報閲覧は可能ですが、 編集は禁止しています。

通信速度が遅くなる場合もある

プロキシのキャッシュ機能が有効に働いている場合は高速表示に繋がりますが、 そもそもキャッシュ機能がない場合などは、 コンピュータを1台余分に通すことになるため、通信速度が遅くなる場合もあります。

特に異なる国のプロキシを利用する場合、 物理的な遠さが速度低下に繋がる場合もあります。

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