コストプラス法

コストプラス法とは

製品やサービスの価格を決める方法の1つです。 発生したコストに一定の利益を加えた金額を価格とします。
コストプラス法を式で表すと「価格 = 直接費 + 間接費 + 利益」となり、 製品を作るためにかかった材料費や人件費などの「直接費」と、 付随して発生する家賃や光熱費などの「間接費」と 利益を足した金額が製品やサービスの価格になります。

コストプラス法は 売り手主導の価格設定であり、買い手や競合相手の要素は考慮していません。 売り手側が独占的・寡占的な市場やサービス、例えば建設業界や ITシステム開発などで使われます。

コスト(原価)志向型価格設定

コストプラス法のようにまずコスト(原価)をベースとして、 そこから安定した利益を得られるように価格を設定する方法を 「コスト(原価)志向型価格設定」といいます。

コスト志向型価格設定には、 「コストプラス法」の他に「マークアップ法」と「目標利益法(目標収益法)」 の2つがあります。 マークアップ法は仕入れ原価に一定のマークアップ(上乗せ)を行って価格を 決める方法で、小売業や卸売業で使われている方法です。 目標利益法は損益分岐点を利用した方法で、 総費用に対して企業が目標とするROI(投資収益率) を実現できるように価格を設定する方法です。

その他の価格設定法

コスト志向型価格設定法は売り手(供給側)が主導となって価格を決める方法ですが、 買い手(需要側)や競争相手(同業他社)が主導となる設定方法もあります。
買い手(需要側)の製品やサービスに対する価格の許容範囲を 考慮した上で価格が決まる方法を「需要志向型価格設定法」といい、 競争相手(同業他社)の価格を考慮した上で決める方法を 「競争志向型価格設定法」といいます。

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