CGIとAPIの違いをわかりやすく解説

CGIとAPIは、どちらもWebアプリケーションにおいて クライアントとサーバー間の通信を実現するための技術であり、 Webアプリケーションの開発では重要な役割を担っています。

ですが両者の仕組みや用途にはいくつかの違いがあり、 この記事ではCGIとAPIの違いについて初心者向けにわかりやすく解説します。

CGI

CGIとは、Common Gateway Interfaceの略で、 Webサーバとプログラムを連携させるための仕組みです。 CGIプログラムは、Webサーバからのリクエストを受け取り、 そのリクエストに応じた処理を実行して、結果をWebサーバに返します。

CGIプログラムは、Perl、C言語、Python、 PHPなどのさまざまなプログラミング言語で記述することができます。 また、CGIプログラムは、Webサーバにインストールして実行する必要があります。

CGIの登場以前は、Webサーバは静的なコンテンツしか生成することができなかっのですが、 CGIの登場によってWebサーバは動的なコンテンツを生成できるようになり、 Webサイトの表現力が大きく向上しました。

API

APIとは、Application Programming Interfaceの略で、 アプリケーション同士が互いにやり取りするためのインターフェースです。 APIは、データのやり取りや処理の実行など、 アプリケーションの機能を他のアプリケーションから利用できるようにするためのものです。

APIはさまざまな形式で提供されます。代表的な形式としては、HTTP API、RPC API、SOAP APIなどです。

・HTTP APIはWebブラウザやWebアプリケーションから利用できるAPI。 HTTP APIはHTTPプロトコルを利用してデータのやり取りを行います。

・RPC APIはリモートプロシージャコールを利用してデータのやり取りを行うAPI。 RPC APIはネットワーク越しにアプリケーション同士がやり取りを行う場合に利用されます。

・SOAP APIはXMLをベースとしたメッセージングプロトコルを利用してデータのやり取りを行うAPI。 SOAP APIはRPC APIの一種です。

CGIとAPIの違い

CGIとAPIの違いを提供形式、利用方法、用途で分類すると以下の表のようになります。

項目CGIAPI
定義Webサーバとプログラムを連携させるための仕組み アプリケーション同士が互いにやり取りするためのインターフェース
提供形式プログラミング言語ベース HTTP API、RPC API、SOAP API など
利用方法Webサーバにインストールして実行する アプリケーションから利用
用途動的コンテンツの生成、Webアプリケーションの開発 データのやり取り、処理の実行など

違いの具体例

例えば、Webサイトにログイン機能を追加する際には、CGIプログラムを利用することができます。 CGIプログラムは、ユーザーの入力を受け取り、 データベースにアクセスしてログイン認証を行います。 認証に成功した場合は、ログイン成功のメッセージをWebブラウザに表示します。

一方、Webサービスで天気予報情報を提供する際には、APIを利用することができます。 APIは天気予報情報を提供する企業が公開していて、 そのAPIを利用して天気予報情報を取得し、Webページに表示します。

このように、CGIは単純な動的コンテンツの生成に適しており、 APIは複雑な処理や大規模なアプリケーションに適しています。

まとめ

CGIとAPIは、どちらもクライアントとサーバー間の通信を実現するための技術ですが、 その仕組みや用途にはいくつかの違いがあります。

CGIはWebサーバとプログラムを連携させるための仕組みであり、 プログラミング言語ベースで提供されます。CGIは単純な動的コンテンツの生成に適しています。

APIはアプリケーション同士が互いにやり取りするためのインターフェースであり、 HTTP API、RPC API、SOAP API などさまざまな形式で提供されます。 APIは複雑な処理や大規模なアプリケーションに適しています。

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