HTMLのimg要素の属性を指定する順番

HTMLのimg要素の属性を指定する順番

HTMLの<img>要素は、Webページに画像を表示するために欠かせない要素です。 しかし、適切な属性を設定しないと、 パフォーマンスやアクセシビリティに悪影響を及ぼす可能性があります。本記事では、<img>要素の主要な属性とその役割を解説し、推奨される属性の指定順序について詳しく説明します。

指定する属性は次の5つを想定。
alt, src, decoding, width, height

HTMLのimg要素とは?

img要素の役割

<img>要素は、Webページに画像を埋め込むためのHTMLタグです。 このタグは終了タグを持たない「空要素」であり、 画像ファイルのパスや代替テキストなどを属性として指定します。 これにより、ユーザーが視覚的に情報を得られるだけでなく、 検索エンジンやスクリーンリーダーにも対応できます。

img要素がWebページにおいて重要な理由

  • 視覚的な情報提供: 画像はテキストだけでは伝えきれない情報を補完します。
  • アクセシビリティ: alt属性を設定することで、 視覚障害者にも画像の内容を伝えることができます。
  • SEO効果: 適切な画像設定は検索エンジン最適化(SEO)にも寄与します。

img要素の主な属性とその役割

src属性:画像のパスを指定する

src属性は、画像ファイルの場所(URL)を指定する必須属性です。 この属性が正しく設定されていないと、画像は表示されません。

<img src="example.jpg" alt="サンプル画像">

alt属性:アクセシビリティとSEOに必須

alt属性は代替テキストを指定します。 通信エラーや視覚障害者向けのスクリーンリーダーで重要な役割を果たします。 また、Googleなどの検索エンジンもこの値を評価します。

<img src="example.jpg" alt="美しい風景">

widthとheight属性:レイアウト崩れを防ぐ

widthheight属性は、 それぞれ画像の幅と高さをピクセル単位で指定します。 これらを設定することで、ブラウザが画像読み込み前にスペースを確保し、レイアウト崩れを防ぎます。

<img src="example.jpg" alt="サンプル画像" width="300" height="200">

decoding属性:画像デコード処理の制御

decoding属性は、ブラウザが画像データをどのタイミングでデコードするかを制御します。

  • async: 非同期でデコード(推奨)
  • sync: 同期的にデコード
  • auto: ブラウザが自動選択
<img src="example.jpg" alt="サンプル画像" decoding="async">

推奨されるimg要素の属性指定順序

以下の順序で記述すると可読性が向上し、メンテナンスが容易になります。

  1. 必須属性: src, alt
  2. レイアウト関連: width, height
  3. 読み込み関連: decoding

実際の記述例と解説

シンプルなimg要素の例

<img src="example.jpg" alt="サンプル画像">

この例では最低限必要な属性のみ設定しています。

属性を正しく並べた実例

<img src="example.jpg" alt="サンプル画像" width="300" height="200" decoding="async">

この例では推奨される順序で全ての主要な属性を記述しています。

decoding="async"とは?

画像デコード処理の概要

デコード処理とは、圧縮された画像データ(JPEG, PNGなど)をブラウザが画面表示用に展開するプロセスです。 この処理が遅れると、ユーザー体験に悪影響を及ぼす可能性があります。

decoding="async"のメリットと注意点

  • メリット:
    • ページ全体の読み込み速度が向上。
    • 他のコンテンツとの競合が減少。
  • 注意点:
    • 優先度が高いファーストビュー画像には適さない場合があります。

他のdecoding値(sync, auto)との比較

特徴
async 非同期でデコード。パフォーマンス向上。
sync 同期的にデコード。即時表示が必要な場合向き。
auto ブラウザ任せ。用途によって挙動が異なる。

まとめ:適切な順序で効率的なHTMLを書くために

<img>要素はWebページで重要な役割を果たします。 適切な順序で属性を記述することで、可読性やパフォーマンスが向上し、 アクセシビリティも確保できます。本記事で紹介した方法を参考にしながら、 高品質なHTML構造を目指しましょう。

HTML・CSS入門