CC-Linkとイーサネットの違い

CC-Linkとイーサネットは、どちらも産業用ネットワークとして広く利用されています。 しかし、両者にはさまざまな違いがあります。

通信方式・通信速度・接続機器の違い

通信方式

CC-Linkは、RS-485ベースの伝送方式を採用しています。 RS-485はシリアル通信方式の一種で、1本のケーブルで最大64台の機器を接続することができます。

一方、イーサネットはEthernetベースの伝送方式を採用しています。 EthernetはTCP/IPプロトコルをベースとした通信方式で、 高速・大容量の通信が可能です。

通信速度

CC-Linkの通信速度は最大10Mbpsです。 一方、イーサネットの通信速度は10Mbpsから10Gbpsまで、 さまざまな種類があります。

接続機器

CC-Linkは、PLCやサーボモータ、センサーなどの産業用機器を接続するのに適しています。 一方、イーサネットは、PLCや産業用PC、ネットワークカメラなどのさまざまな機器を接続することができます。

メリット・デメリット

CC-Linkのメリットは、以下のとおりです。

  • オープンな仕様で、多くのメーカーから製品が発売されているため、選択肢が豊富
  • 省配線で、配線コストや配線工数の削減につながる
  • リアルタイム性を重視した設計で、制御システムの安定性や信頼性に優れている

CC-Linkのデメリットは、以下のとおりです。

  • 通信速度がイーサネットに比べて遅い
  • 接続できる機器が限られる

イーサネットのメリットは、以下のとおりです。

  • 高速・大容量の通信が可能
  • さまざまな機器を接続できる

イーサネットのデメリットは、以下のとおりです。

  • 配線コストや配線工数が高くなる可能性がある

用途の違い

CC-Linkは製造業を中心に、さまざまな分野で利用されています。 主な用途としては以下のようなものが挙げられます。

  • 生産設備の制御
  • 機械の自動化
  • ビルの設備制御
  • エネルギーマネジメント

イーサネットは、製造業だけでなく、さまざまな分野で利用されています。主な用途としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 工場のネットワーク
  • ビルや施設のネットワーク
  • 医療や介護のネットワーク
  • スマートシティのネットワーク

まとめ

CC-Linkとイーサネットは、どちらも産業用ネットワークとして優れた特徴を持っています。

CC-Linkは、オープンな仕様で、省配線で、リアルタイム性を重視した設計が特徴です。

イーサネットは、高速・大容量の通信が可能で、さまざまな機器を接続できるという特徴があります。

用途や必要な機能に合わせて、適切なネットワークを選ぶことが重要です。

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